「難易度」という主観的な尺度を語る前に、近年の社労士試験の基本的な数値データを見てみよう。
H22年
受験者数:55,445名 合格者:4,790名 合格率:8.6%
H23年
受験者数:53,392名 合格者:3,855名 合格率:7.2%
H24年
受験者数:51,960名 合格者:3,652名 合格率:7.0%
合格率はだいたい7%程度。言い替えれば100人受験しても、たった7名しか合格できない資格ということになる(言い替える話でもない)。
ネット上の情報を総合してみても、司法試験や公認会計士は別格として、難関上位に必ずランクインしている資格だ。
社労士試験の何が難しいのか。
まずいえることはその試験範囲の広さである。社労士試験におけて習得せねばならない関連法規は以下の8(+1)となっている。
- 労働基準法
- 労働安全衛生法
- 労働災害補償保険法
- 労働保険徴収法
- 雇用保険法
- 健康保険法
- 国民年金法
- 厚生年金保険法
- 労働管理その他の労働に関する一般常識+社会保険に関する一般常識
抜けがあれば申し訳ない(自分で調べよう)。
社労士試験向けの基本テキスト(あくまで基本テキストである)を手にとってみると、大抵は1,000ページ、ものによっては2,000ページ近いものも存在する。正直、労働基準法だけでもゲロが出そうな分量だ。
難易度をあげている理由として次にあげられるのが、関連法規の頻繁な改正だろう。労働や社会保障に関しては近年さまざまな問題が顕在化しているため、かなり頻繁な法改正が行われている。これら法改正の内容は試験で問われることが多いため、去年の知識のままでは正解にたどり着けない可能性が高い。
なんと予備校にやさしい資格だろうか。
社労士試験の難易度:社労士試験は難しい
確かに、難しい。数年かけて受験を繰り返すベテラン勢も多く、すでに一度落ちた筆者が言うのだから説得力もある。
しかし・・・どうだろうか。すでに一度落ちた筆者が言うのだから説得力もないが、それほど難しい試験でもない、今ではそんな気持ちになっているから不思議です。続く。