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【決定版】たいくつなマインドフルネス瞑想を効果的に行う方法

 

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意識の高い読者各位におかれては昨今何かと耳にする機会も多い「マインドフルネス瞑想」。

ハードでタフな現代を生きるストレス対処方であり、その効果についてはすでに多くの実証的研究報告がある。そのため医療・教育の現場はもちろん、インテルやgoogle、ゴールドマン・サックスやP&Gといった優良企業社内でも積極的に導入されているという。マインドフルネス研究の第一人者、ジョン・ガバッド・ジン博士によれば、その定義は「瞬間瞬間の体験に対して、今の瞬間に、判断をしないで、意図的に注意を払うことによって実現される気づき」となる。

 

ところがこのマインドフルネス瞑想、試してみればわかるが、ものすごく…たいくつである。入門書には「呼吸を意識して1日10分からでも…」などと案内されているが、到底10分も行えるものではない(そもそも心静かに10分過ごせないことがストレスフルである証左かもしれないが)。とにかくちょうたいくつなのだ。


不安や恐怖を司る扁桃体の縮小やコルチゾールホルモンの減少といった器質的な効果も立証されているのに、このたいくつさには耐えられない。たいくつすぎてイライラする…キレそう…というわけで、いろいろ試行錯誤を行った結果、これならできる!という方法をさっき発見した。瞑想中の深みや後のすっきり感もこれまでの経験とは明らかに違う。今日は、この方式を教授することにする。聞き給え。

代表的なマインドフルネス瞑想

マインドフルネス瞑想には代表的な「呼吸に意識を集中させる」手法のほかに、食事中に「食べる(咀嚼)」という行為に集中する方法(マインドフルネスイーティング)や歩行中に「歩く」という行為に集中する方法(マインドフルネスウォーキング)などがある。ようするに過去の禍根や将来の不安といったストレスの原因であるスパーキーな雑念から意図的に意識を開放する行為である。

 

意識する対象が呼吸や食事といった身体的行為である理由は、例えば「幸せな未来のイメージだけに意識を集中させてください」というのも逆に「何も考えないでください」というのも簡単には行えないからだ。そこで思考を呼吸や食事という身体的(非思考的)なもので強制的に専有することで、この開放を行うのである。一時的に巨大なダミーデータを作成しリークしたメモリを消去する「メモリ開放アプリ」に非常に似ている。心がもっさりしてきたなあという時に効くのである。

 

三つ数えろ式マインドフルネス瞑想法

ではたいくつにならずこの意識の専有を行うにはどうすればよいか。音楽を聴けばよいのである。

 

  1. 目を閉じて音楽をイヤホン等で聴く。ボーカルのないインスト音源がよい。ヒーリングミュージックでもよいが、これもたいくつなので、アンビエントミュージックでもいいし、(好きなら)クラシックでもよい。FFのテーマでもいいだろう。ポイントは「たいくつに感じない」「テンポの低い」「歌詞のない、または歌詞の意味がわからない」音楽だ。私のおすすめは(レクター博士お気に入りの)バッハ「ゴルトベルク変奏曲」、コーネリアスとfieldworkもよく利用する。イヤホンを使うのは外部騒音をシャットアウトするためである。
  2. とにかく集中して音楽を聴く。全身で浸るように聴く。音の波が額から腹まで伝わるイメージをする。音のひだ…というのだろうか、多層な音の重なりを絵として観るようにすること(簡単にいればあれだマリファナ吸った時のあのかんじ)。
  3. とはいえ雑念は起こる。雑念…というか思考は必ず言語化されて出現するため(ゆえにストーリーを想起させるボーカル音源は避ける)、頭のなかに言葉が現れたら、目をつむった状態で眼球を左右にゆっくり動かすようにする。これは主にトラウマ記憶の解消に用いられる手法。2、3眼球を往復させれば浮かんだ言葉は不思議と消えているはずだ。
  4. 1に戻る。

 

以上である。音楽はタイムキーパー的な役割も果たせる。これで簡単に最低でも5分程は思考をシャットアウトできる。おすすめ。