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三つ数えろ

日本人の働き方とか社会保障についてせん妄状態で記述していきます

失業保険を自己都合でもすぐにもらうために知っておくべきこと

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たまには役立つ記事も書きます。やればできるこ。ちょうど友人が退職したこともあり失業保険と特定理由離職者についての備忘的解説になります。

 

失業保険とは

会社を辞めて次の職場を見つけるまでの期間、生活を支えるために一定の給付(お金)を受ける「失業保険」と呼ばれる制度は、正確には雇用保険法に基づき失業者に給付される求職者給付における基本手当を指します。一般的に、失業保険は在職時の平均日給に50%をかけた額の90日〜150日分、つまり平均月給の半分にあたる金額を3ヶ月〜5ヶ月間もらえるありがたい制度ですが、もらうためにはいくつかのハードル(給付制限)があり、注意が必要です。

 

 

 

 

失業保険(基本手当)の受給制限

失業保険(基本手当)の受給制限のなかで、もっとも注意しなければならないのは離職理由による給付制限(法33条)です。

 

原則として、あなたが自己の責めに帰すべき重大な理由によって解雇(懲戒解雇)された場合や正当な理由がなく自己の都合により退職(自己都合退職)した場合、1ヶ月以上3ヶ月以内(たいてい3ヶ月)の期間、失業保険はもらえません。

 

つまり、退職理由でもっとも多いと思われる自己都合退職の場合、失業保険をもらうまでに3ヶ月近く待たないといけないということです。

 

特定受給資格者と特定理由離職者

しかし退職の理由は自己都合だけではありません。懲戒解雇や自己都合以外の理由で会社をやめた場合、一定の条件さえクリアすれば特定受給資格者特定理由離職者というカテゴリに分類され、3ヶ月間も待つことなく失業保険をもらうことができます。

 

  • 特定受給資格者とは倒産、会社都合による解雇等による離職者
  • 特定理由離職者とは正当な理由により自己都合退職した離職者

 

会社の倒産や会社都合解雇はわかりやすいと思いますが、特定理由離職者の「正当な理由」が少しわかりにくいと思います。厚生労働省:特定受給資格者の範囲 によると以下のように規定されています。

 

(1) 体力の不足、心身の障害、疾病、負傷、視力の減退、聴力の減退、触覚の減退等により離職した者

(2) 妊娠、出産、育児等により離職し、雇用保険法第20条第1項の受給期間延長措置を受けた者

(3) 父若しくは母の死亡、疾病、負傷等のため、父若しくは母を扶養するために離職を余儀なくされた場合又は常時本人の介護を必要とする親族の疾病、負傷等のために離職を余儀なくされた場合のように、家庭の事情が急変したことにより離職した者

(4) 配偶者又は扶養すべき親族と別居生活を続けることが困難となったことにより離職した者

(5) 次の理由により、通勤不可能又は困難となったことにより離職した者

 (a) 結婚に伴う住所の変更

 (b) 育児に伴う保育所その他これに準ずる施設の利用又は親族等への保育の依頼

 (c) 事業所の通勤困難な地への移転

 (d) 自己の意思に反しての住所又は居所の移転を余儀なくされたこと

 (e) 鉄道、軌道、バスその他運輸機関の廃止又は運行時間の変更等

 (f) 事業主の命による転勤又は出向に伴う別居の回避

 (g) 配偶者の事業主の命による転勤若しくは出向又は配偶者の再就職に伴う別居の回避

(6) その他、上記「特定受給資格者の範囲」の2.の(10)に該当しない企業整備による人員整理等で希望退職者の募集に応じて離職した者等

 

 

ざっくりと意訳すると、

 

(1) 病気や怪我が理由で仕事をやめた

(2) 妊娠、出産、育児が理由で仕事をやめた

(3) 両親の介護が理由で仕事をやめた

(4) 別居生活を続けることが困難となったことが理由で仕事をやめた

(5) 以下の理由で通勤が不可能または困難になったことが理由で仕事をやめた

 (a) 結婚で遠くに引っ越した

 (b) 保育所を利用するため

 (c) 働いていた事業所が遠くに移転してしまった

 (d) どうしても遠方に引っ越しをしなければならない理由ができた

 (e) 会社に通うための公共交通機関が廃止・変更されてしまった

 (f) 自身、または配偶者の転勤や出向が原因で別居しなければならない状態を避けるため

(6) 希望退職者の募集に応じて会社をやめた

 

という感じになります。引っ越し等で通勤が困難になったと認定される基準は往復4時間以上が目安のようです。

 

失業保険をすぐにもらうために知っておくべきこと

上記の理由により会社を退職した場合、それが自己都合であっても特定理由離職者と認められれば3ヶ月の給付制限なく失業保険をもらえます。

 

例えば、激務でうつ病を発症し会社を辞めた場合、労災と認定されなかったとしても、特定理由離職者の要件である(1) 体力の不足、心身の障害、疾病、負傷、視力の減退、聴力の減退、触覚の減退等により離職した者に該当する可能性があります。

失業後にハローワークへ出頭する際、その旨を伝えてください。病気が理由の離職なので、医師による診断書の提出を求められることになります。また不正受給を防止するためハローワークが指定した病院での診断が必要になるケースもあるようです。

ここで注意してほしいことは、

  • ハローワークの窓口係員は(悲しいことに)誰もが十分な知識を持っているわけではない
  • うつ病がひどくて全く働けない状態であると誤解されると失業保険自体が認められない可能性がある

 

 ということです。失業保険は働こうという意欲があることが前提です。病気で前のような激務な職場では働けないが、働く意思はあることを正しく伝える必要があるでしょう。

 

 

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